薄肉彫りの作品
しょっこうもん じぼりていた
八角形の四方に正方形を連ね、中に花文・竜文などを配した文様を蜀江文(しょっこうもん)といいます。この作品も、一枚の銅板に均一の間隔で、八角形の正方形を地彫りで浮き上がらせ、その中央に菊紋を配しました。文様は薄く浮き上がらせています。連続するパターンを手作業で進めるのは、一つひとつの文様の細かさと全体での統一感を見ながら彫りをすすめます。
※蜀江文(しょっこうもん)
元々は「蜀江の錦の様式の文様」。「蜀江の錦」は《蜀江の水で糸を染めて織ったと伝えられるところから》古代中国の蜀の成都産の精巧な錦。緋地に黄・藍・緑などを交えて、連珠円または格子内に花文・獣文・鳥文などを配した文様のもの。)